信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 筋電計を用いて測定する下肢の筋活動から見た健康増進のための効果的な運動法の検討

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.38 Vol.38

 要旨

 健康増進のための運動として,ウオーキングが広く行われているが,より効果的な方法を検討するために筋電図による下肢筋活動の測定を行い,量的,質的な評価や運動時に活動する下肢筋肉の違いを調べた.SLR運動ならびに座位での膝伸展屈曲筋力測定時の下肢の筋活動を筋電計測により,量的また質的に評価をすることが可能であることが示され,筋肉の種類により活動量ならびに活動の量や質が異なり,特に筋活動の質について,加齢による変化や筋活動を持続することによる変化を示すことができると考えられた.また通常歩行と2種類の速歩(歩幅増,ピッチ増)による各種筋肉の活動の様子の違いや活動量の違いを示した.さらには,通常歩行と比べ,2種類の速歩,スロージョギングでは筋活動が増えるが,有意の差を持って活動量が増える筋はそれぞれ異なっており,通常のウオーキングのみでなく,様々な歩き方やスロージョギングを間に取り入れることで,異なった種々の筋肉を鍛えることに繋がり,より有効な運動となることが示された.

「デサントスポーツ科学」第38巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 松井康素*1, 杉浦英志*2, 鈴木康雄*3
大学・機関名 *1 国立長寿医療研究センター, *2 名古屋大学, *3 日本福祉大学

キーワード

健康増進下肢筋活動筋電計効果的運動法速歩