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化学コースの二村竜祐助教らの研究グループが、GO内部のStaggered構造が吸着した水に与える影響を明らかにしました。

2024年5月2日
【概要】
信州大学先鋭材料研究所の金子克美特別特任教授及び信州大学理学部の二村竜祐助教らの研究グループは、大阪大学、東北大学、フランス国立科学研究センター、モンペリエ大学との共同研究でGO構造中に存在する入れ子状の積層構造(Staggered構造)が、層間での水の特異性及び水同位体分離性に大きく寄与することを明らかにしました。

GOはグラフェン骨格由来の強靭で原子サイズの厚みの膜状構造と親疎水性を併せ持つために、海水淡水化等のための分離膜材料としての応用が期待されていますが、分離性能の根幹をなすGO分離膜内での水分子の振る舞いについての理解が遅れていました。金子教授らの研究では、GO構造中に存在する入れ子状の積層構造が、GO層間における水分子の高い運動性に寄与することに加え、水と重水との同位体吸着分離において重要な役割を果たすことをMDシミュレーション、TEM、in-situ XRD及びex-situ NMR測定による詳細な検討から明らかにしました。
【論文タイトルと著者等】
タイトル:Staggered structural dynamic-mediated selective adsorption of H2O/D2O on flexible graphene oxide nanosheets
著者:Ryusuke Futamura, Taku Iiyama, Takahiro Ueda, Patrick A. Bonnaud,François-Xavier Coudert, Ayumi Furuse, Hideaki Tanaka, Roland J. -M. Pellenq& Katsumi Kaneko,
掲載誌:Nature Communications
掲載日:2024年4月27日
URL:https://doi.org/10.1038/s41467-024-47838-9
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