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生物学コース松本卓也助教が分担執筆した書籍『生態人類学は挑む SESSION 3 病む・癒す』が出版されました。

生物学コース松本卓也助教が分担執筆した書籍『生態人類学は挑む SESSION 3 病む・癒す』が、12月20日、京都大学学術出版会より出版されました。
【内容】
『ネアンデルタール人が遺体に花を添えるようになってから“20万年”。逃れられない「生老病死」が現代の西洋医学ではカバーできない広がりを持つのと同じくらい、人々は様々な祈りや癒しを生み出してきた。人類にとって病とは悪か?疫禍の不安と恐れのなかで、「病む・癒す」を見つめる(出版社の紹介文を抜粋)。』

松本助教が執筆した『医療診断なきチンパンジー社会の「障害」について』では、重度の身体的「障害」をもって生まれた野生チンパンジーの赤ん坊と、母親をはじめとする同集団個体とのやりとりについて詳細に記述・分析しました。野生チンパンジーはその赤ん坊に対してどのような態度で接したか?母親はどのような子育てをみせたのか?「障害」という概念を、ヒト以外の動物の行動観察から問い直します。
【詳細ページ】
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814003785.html

出版社 : 京都大学学術出版会
発売日 : 2021/12/20
ISBN-10 : 4814003781
ISBN-13 : 978-4814003785

【目次】
序 稲岡 司

第Ⅰ部 霊長類の病む・癒す
第1章 ルビー一家の闘病記—野生チンパンジーの「病い」の経験と病原体を介した「人間」との混淆[花村俊吉]
第2章 医療診断なきチンパンジー社会の「障害」について[松本卓也]

第Ⅱ部 個体を脅かす狭義の病
第3章 狩猟採集社会における健康と医療—バカが膨大な薬の知識をもつ理由[服部志帆]
第4章 パプアニューギニア北西部沿岸に住む人びとの病気と治療行動[塚原高広]
第5章 身体の不調に対処する—ラオス南部農村の事例[藤村美穂]
 
第Ⅲ部 社会を脅かす広義の病
第6章 先史時代の「病み」—縄文人の口腔病理からみえる食生活[佐宗亜衣子・近藤 修・米田 穣]
第7章 ミルクから見る適応と進化—フィリピンにおける水牛ミルク摂取と乳糖不耐症[辻 貴志]
第8章 社会の変容と子どもの栄養・成長—西ジャワ農村の事例[関山牧子] 

第Ⅳ部 他集団との共存
第9章 新たな環境への適応過程—タイにおける焼畑民モンの移住と生業変化[中井信介]
第10章 野生の保護動物との事故—スリランカ中部乾燥地帯におけるヒト・ゾウ紛争[Anuradha Jayaweera,藤村美穂,稲岡 司]

終 章 「病む・癒す」が持つ意味[稲岡 司]
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