化学コースの畔上晃樹さんが第33回ソノケミストリー討論会にて特別賞を受賞しました。
2024年10月25日
2024年10月18日~19日に長野市で行われた第33回日本ソノケミストリー討論会において、理学部化学コースの4年生の畔上晃樹さん(金研究室)が特別賞を受賞しました。受賞題目は以下のとおりです。
【受賞題目】
脂肪族アミン類化合物共存下におけるルミノールの超音波化学発光挙動
【受賞題目】
脂肪族アミン類化合物共存下におけるルミノールの超音波化学発光挙動
【研究概要】
ルミノールの超音波化学発光(SCL)の挙動を、共反応物として様々な脂肪族アミンの存在下で調べた結果、1 mMトリプロピルアミン(TPrA)と微量のCo2+を溶液に添加した場合、1 MHzの超音波照射中にSCL強度が増強され、照射停止後も発光が1分以上持続することを見出しました。この現象をlasting-SCL(LSCL)と名付け、反応機構の解明を試みました。実験の結果から、LSCL強度は脂肪族アミンの構造に強く依存し、脂肪族アミンの酸化されやすさやラジカル安定性と発光強度の相関関係が得られました。一方で、Ar飽和溶液ではLSCLが観測されず、O2・-の捕捉剤であるSODの添加によりLSCL強度は大きく減少しました。よって、LSCLでは、O2・-が発光を開始する中間体であり、脂肪族アミンが・OHとの反応による2次的O2・-の生成、Co2+がLSCLにおいて酸化反応の効果的な触媒として機能することが示唆されました。
ルミノールの超音波化学発光(SCL)の挙動を、共反応物として様々な脂肪族アミンの存在下で調べた結果、1 mMトリプロピルアミン(TPrA)と微量のCo2+を溶液に添加した場合、1 MHzの超音波照射中にSCL強度が増強され、照射停止後も発光が1分以上持続することを見出しました。この現象をlasting-SCL(LSCL)と名付け、反応機構の解明を試みました。実験の結果から、LSCL強度は脂肪族アミンの構造に強く依存し、脂肪族アミンの酸化されやすさやラジカル安定性と発光強度の相関関係が得られました。一方で、Ar飽和溶液ではLSCLが観測されず、O2・-の捕捉剤であるSODの添加によりLSCL強度は大きく減少しました。よって、LSCLでは、O2・-が発光を開始する中間体であり、脂肪族アミンが・OHとの反応による2次的O2・-の生成、Co2+がLSCLにおいて酸化反応の効果的な触媒として機能することが示唆されました。