風の力のはたらき
(附属長野小学校3年2組、特別支援学校にじ組による「理科(生活科)」の交流及び共同学習)
11月18日(火)長野小3の2のみなさんと特支小学部にじ組の皆さんで「理科(生活科)」の「風の力の働き」の授業をしました。それぞれの学校で単元を進め、まとめの時間を共に行いました。
会場は長野小のランチルームで、それぞれがこれまでに工夫を凝らして制作した風力カーを持ち寄り、様々な送風機の風に当てる、うちわであおぐなど、それぞれのアイデアを持ち寄って風力カーを走らせました。
これまでの学習で、にじ組は主にうちわを、3の2は主に送風機を使っていたこともあり、にじ組のAさんは、3の2の児童が送風機を使って、強い風を当てて風力カーが速く遠くに進む様子をみて、「ぼくもやってみる」といって送風機に向かいました。すると、3の2のBさんやCさんが、「これ(送風機)、すごいんだよ」「風が強いんだよ」「こうやってやると進むよ」とこれまで学んだことをもとにAさんに伝えました。AさんはBさんやCさんの話を聞き、慎重に風力カーをセットし、風を当てました。すると、風力カーは勢いよく、10m以上進みました。その様子を見たAさんは笑顔で「すごい!」といって風力カーの後を走って追いました。また、教師が「一緒にやったらどうなるかな」と尋ねると、3の2のDさんはやってみようと言って、隣にいたにじ組のEさんに声を掛け、風力カーを2台並べて、「せえの」で風を当てました。すると、2台の風力カーはそれぞれ少し進んだ後、左右に別れました。その様子を見たDさんとEさんは「違うところにいっしゃったね」「あちゃ〜」と視線を合わせながら笑顔で話をしました。
また、にじ組の使っていたうちわにを手に取った長野小のFさんとGさんは、「どうやってうちわを振る(あおぐ)といっぱい進むかな」と言いながら、上下にうちわを振る、左右にうちわを振る、下から思い切り振り上げるなど、様々な方法を試していました。授業の感想では、「下からボーリングの時みたいに強く振ると一番進んだよ」と見つけたことをみんなに伝えました。
さらに、長野小のHさんは、にじ組のIさんに近寄り、「お相撲しよう」と誘って、Iさんの前で互いの風力カーを向かい合わせてうちわで仰いでいると、それを見た長野小児童の数名が集まって、「私もやりたい」と言って、何人かで風力カーの相撲対決が始まるといった姿もありました。
これらの姿から、単元を通してすべての活動を共にしなくても、一緒に活動することで学びの深まりや広がりにつながっていく可能性を感じました。
両校のカリキュラムは異なる部分も多いのですが、丁寧に話をする中で、共通する部分があることも多いことが見えてきました。児童の興味・関心や願い、問いを大切にしながら、それらを授業で重ねていくことが包摂的な学びの場をつくるきっかけになるのかもしれません。
子どもたちの姿や思い、願いなどを大切にしながら今後も実践を進めていきたいです。





