キーマンからの言葉
今や、繊維は居・食・住の要。 世界の繊維需要は増えているわけだから、人口が増えればそれに付随して加工量も増えるわけです。 前々から、十分生き残れる分野だと私は思っていました。
テキスタイルだけではないという点で、繊維という言葉は、今までの繊維の概念とは違ってきているのです。
「先端産業とどういう風に結びつくか?」という視点で考えたとき、
繊維が生かされる分野が広がるのではないでしょうか?
風力発電のコンポジット翼、リチウムイオンの電極、海水を淡水化
する技術、オリンピックで用いられる選手のためのスポーツ材料。
繊維には幅広い夢が沢山あるのです。
繊維は、テニスのラケットとか釣りの道具など身近なものから、
最先端の飛行機まで、我々の生活にとって
欠かすことのできないベーシックな技術になっています。
目に見えない細いナノ繊維の可能性は、今の世界ではまだ予想が出来ません。1+1が0になることも3・4・5にもなり得る。
普通の世界では非常識と思われたことが常識な現状として実現できる
無限な可能性をナノ繊維分野は持っているのです。
必要に応じて力を出すことができる繊維や衣服が縮んで力を出してくれる繊維などを用いて、モーターのいらないロボテックウェアができたとしたら・・・
人々にとって大きなイノベーションになると思います。
繊維というのは身体に、人間の生命に一番近いところにあるもの。
例えば、リストバンドをしておいて血圧とか体温とかモニタリングして異常を検出できたら大きなインパクトになると思います。
日本が強い素材産業のなかでも、繊維産業は重要です。 日本で作られている化学繊維のうち70パーセント以上はもう非衣料で、衣服とは違う分野にどんどん使われているのです。