ランニングシューズ底材の硬度変化がランナーの生理学的効率に及ぼす影響について
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.14 Vol.14】
本研究ではランニングシューズの底材(ミッドソール)の硬度変化がランナーの生理学的効率に及ぼす影響について調べた.被検者は,大学陸上競技部に所属する男子長距離選手6名を用いた.実験は,ランナーにミッドソールの硬さを軟,中,硬とするシューズを着用条件および裸足条件でのトレッドミル走(走時間6分間)中の換気・ガス交換諸量を測定した.また,下肢部には小型の加速度計を取り付け,着地にともなう衝撃波を測定した.その結果,シューズ底の硬さが硬くなるほどVo₂,Vco₂,VEの増大が見られた.着地衝撃法の最大値には底材の硬さの影響は認められなかった.
これらの結果から,緩衝性に優れたシューズはランナーの運動効率を向上すること,硬いシューズではランナーが身体機能によって緩衝性を補っており,それが生理学的諸量に影響を及ぼしていることが示唆された.
「デサントスポーツ科学」第14巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
これらの結果から,緩衝性に優れたシューズはランナーの運動効率を向上すること,硬いシューズではランナーが身体機能によって緩衝性を補っており,それが生理学的諸量に影響を及ぼしていることが示唆された.
「デサントスポーツ科学」第14巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 木下博*1, 生田香明*1, 平川和文*2, 岡田修一*2 |
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大学・機関名 | *1 大阪大学, *2 神戸大学 |
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