信州大学 繊維学部技術データベース

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PDF スポーツウェアによる身体圧迫が随意反応時間に及ぼす影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.14 Vol.14

 健康な成人女子を被験者とし,頭部,手,足を除く身体全体を包む,圧迫性スポーツウェアおよび非圧迫性ウェアを着用させ,光刺激に対する電鍵押し単純反応時間を測定した結果,つぎのような知見が得られた.
 1.着衣交換後20分経過した後では,刺激から電鍵がONになるまでの時間として計測した反応時間(RT)は,圧迫性ウェアの着用によって有意に延長した.
 2.反応時間を構成する2相のうち,刺激から筋電図発現までの時問(PMT)はRT同様,圧迫性ウェア着用後20分経過後に延長する傾向を示したが,筋電図発現から電鍵ONまでの時間(EMD)には着衣条件による差は見られなかった.
 3.以上の結果から,全身の圧迫は中枢神経系における情報処理速度を低下させることによって,刺激に対する反応の開始を遅らせることが明らかとなった.

「デサントスポーツ科学」第14巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 大築立志, 金煕恩, 登倉尋實
大学・機関名 奈良女子大学

キーワード

スポーツウェア光刺激単純反応時間圧迫性ウェア筋電図発現