信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 月経周期のフェーズを利用したウェイトコントロールプログラムの開発

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.38 Vol.38

 要旨

 アスリートのコンディション維持や一般女性の健康の維持増進のために,体組成管理やウェイトコントロールは非常に重要な課題である.本研究では,月経周期に伴う体重・体組成の変化および有酸素運動による脂質代謝への影響を観察し,月経周期のフェーズを利用したウェイトコントロールプログラムを開発することを目的とした.正常な月経周期を有する女性8名を対象とし,月経周期の各フェーズ(卵胞期,排卵期,黄体期)に体重,体組成を測定した.さらに最高酸素摂取量の60%強度の自転車運動を30分間実施し,脂質代謝への影響について比較した.体重は,排卵期に比べて黄体期に高い傾向を示した.さらにプロゲステロンとレニン活性に有意な相関関係が認められた.また,ノルアドレナリンは,卵胞期に比べて黄体期に有意に高い値を示した.以上のことから,黄体期は体水分量および体脂肪量の増加によって体重の増加が引き起こされるが,一方で脂肪分解が促進し,有酸素運動を行うことで効率的に体脂肪を減少させる可能性が示唆された.

「デサントスポーツ科学」第38巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 須永美歌子*1, 亀本佳世子*2, 山田満月*1
大学・機関名 *1 日本体育大学, *2 帝京大学

キーワード

性周期体重体組成水分貯留レニン活性