学会長挨拶

 本大会にご参加いただきありがとうございます。本年は、長野県農村医学会総会を信州大学でお世話させていただくことになりました。
 ヒトは生を受け、その生を終えるまで、身体的、精神的そして社会的に様々な健康上の困難に遭遇します。連続した生涯で困難に苦しむ時に支えるのが、医療、福祉が連続し一体となった地域医療です。その観点から、本大会では、老若男女を支える地域医療、をテーマとしました。
 今回、地域医療の原点に立ち、現場で地域医療を支える先生方に特別講演、ランチョンセミナーにご登壇いただきます。特別講演は、地域包括ケアシステム構築に関連し、杉山敦先生に医療と介護の多職種連携についてお話ししいただきます。文字やシェーマ で示した理論、理想の地域包括ケアシステム、でなく、受益者である地域の人達と実際に向き合った、生きた地域包括ケアシステムについて、その見本を見ていただきたいと思います。ランチョンセミナー1は、次世代の地域医療を担う若手が感じた「地域医療」と、若手の育成をどのようにしていくか、を論じる場としていただければ、と思います。ランチョンセミナー2は、最後の砦として医療を支える救急医の立場から、地域医療における救急医療についてお話しいただきます。また、61題もの一般演題も、毎日の地域医療の実践の詰まった演題です。皆様とこの1日、ご一緒に勉強させていただければ、と思います。
 改めて、参加いただきました皆様に御礼申し上げますと共に、本大会が明日からの地域医療に役立つ、研鑽の場になりますよう、活発な議論をお願いします。

  平成27年7月吉日

第72回長野県農村医学会総会学会長
信州大学医学部 衛生学公衆衛生学教室 教授

野見山 哲生

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