3. 化学物質の危険性と安全な取り扱い
3.3 消防法危険物
わが国においては、発火・爆発危険性を有する物品は、消防法危険物としての規制を受ける。消防法では、物品の危険性に応じて6分類に区分されている。
- 第1類:酸化性固体
- 第2類:可燃性固体
- 第3類:自然発火性および禁水性物質
- 第4類:引火性液体(有機溶剤が含まれる)
- 第5類:自己反応性物質
- 第6類:酸化性液体
信州大学農学部では第4類危険物は第4類危険物貯蔵所に保管する。
なお、その場所で危険物が入っている容器の開封をしてはならない。
消防法の危険物は数量管理しなければならない。各危険物の保有量を指定数量で割った値(倍数)が定められた値を超えないようにしなければならない。
特別な許可を得ていない場合は、保管場所の全ての危険物の倍数が0.2未満とすることが求められる。
試薬名 | 保有量 | 種別 | 細分類 | 指定数量 | 倍数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
アセトン | 40 l | 4 | 第1石油類 | 400 l | 0.1 | |
メタノール | 10 l | 4 | アルコール類 | 400 l | 0.025 | 劇物 |
濃硝酸 | 3 kg | 6 | 300 kg | 0.01 | 劇物 | |
合計 | 0.135 |
倍数の合計が,防火区分ごとに0.2を超えてはいけない。試薬の消防法での分類は通常試薬瓶に記載がある。
危険物第4類 | |
第1石油類 | |
危険等級II | 水溶性 |
火気厳禁 |