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2023.08.07
研究課題名
信大クリスタル×農業研究で挑む高付加価値製品の創出

参加研究者

先鋭材料研究所・所長/卓越教授/学長特別補佐・手嶋勝弥
学術研究・産学官連携推進機構・准教授・土井達也

研究のポイント・成果等

◯ 信州大学の材料研究で生み出された水処理材料と、農学部の研究から生み出された農産物(信州産)を組み合わせ、地域の醸造等の食品産業とともに新たな六次産業化モデルを創出。

研究内容
図1  信大クリスタルの水処理結晶材料「三チタン酸ナトリウム」は、高い選択性を持ち、水に含まれることのある有害な金属イオン類は除去しますが、CaやMg等のミネラル成分は除去ません。この特徴を用いると、水をその土地の特徴ある原料として活用することができます。
 この水処理結晶材料と信州大学農学部産の原料を組み合わせて、信州発の新たな商品づくりを開始しています。信州産の農産物に加え信州清らかな水を使用したイメージを打ち出すことで、商品の差別化・高付加価値化を目指すとともに、信州産の特徴ある材料技術と農産物を活用した新たな6次産業化のモデル構築に挑戦しています。
(1)日本酒 純米吟醸 勢正宗「信大仕込」
 中野市の丸世酒造店と信州大学のコラボで、オリジナルの日本酒勢正宗「信大仕込」を開発しました(図1)。2021年度より毎年醸しております。信大クリスタルで磨いた仕込み水を用いていることは共通ですが、毎年仕込み内容を変えており、今年は信州大学農学部産のお米を用いています。日本酒の付加価値をより高めていく存在になっていきます。
図2 (2)クラフトビール 伊知古
 伊那市のIn a daze Brewingのクラフトビール「伊知古」は、信大クリスタルの仕込み水とともに、信州畑工房が生産した恋姫(品種は信州大学農学部が育種した夏秋いちご「BS8-9」)を使用しています(図2)。醸造家もイチゴ生産者も信州大学農学部出身者で、信州大学をハブとした人の繋がりから生み出されました。
(3)クラフトビール Crystal Ruby
 長野市のマリカブルーイングと信州大学のコラボで、オリジナルクラフトビールCrystal Rubyが生まれました。信大クリスタルの仕込み水と農学部の夏秋イチゴ「BS8-9」を使用しています。イチゴの鮮やかな赤のイメージと、信大クリスタルの研究の原点ルビー結晶の育成を掛け合わせた「Crystal Ruby」です。
連絡先

学術研究・産学官連携推進機構 信大クリスタルラボ副所長 土井達也
Mail : shindaicrystal@shinshu-u.ac.jp