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特別授業「コズミックレイVRで宇宙線を"体験する" 〜教師が児童と共に学ぶ〜」を実施しました
2025年11月26日(水)、次世代空モビリティシステム研究拠点 人材育成部門・推進動力システム部門の冨田孝幸 助教が、2024年11月に引き続いて、相模女子大学小学部で科学教育向けVR教材「コズミックレイVR」を活用した特別授業を実施しました。当日は、情報学者・永井孝 教授(ものつくり大学)や物理学研究者・藤田慧太郎 研究員(東京大学)も駆けつけ学習体験を見守り、相模女子大学小学部の小泉校長を含めた教諭らも児童とともに授業に参加しました。
今回の授業の大きな特徴は、相模女子大学小学部の教員も事前情報なしで児童と一緒に授業を受けた点にあります。教師も児童と同じ「初めて知る立場」に立つことで、驚きや疑問を共有しながら共に学ぶという、新しい教育アプローチが試みられました。教員も熱心にメモを取り、考えながら聞いたり、納得した様子で頷いたりしていました。宇宙や科学に興味を持つ児童のそばで、目を輝かせながら声をかける場面も見られ、教師陣も学びの喜びを体験しました。
授業では、宇宙線(コズミックレイ)が地球へ到達する様子をVRで立体的に体験できるコンテンツに加え、霧箱を用いた粒子の直接観察も行われました。霧箱では、宇宙線が通過する際に微細な水滴の軌跡が白い線として現れ、児童は目で見て粒子の存在を実感。VRで抽象的な現象を体験した後に、霧箱で実際の粒子の軌跡を確認することで、宇宙線の理解がより深まる構成となりました。
冨田助教は宇宙線の性質や観測の仕組みをわかりやすく解説し、児童たちは目の前に広がる宇宙空間や粒子の軌跡をのぞき込みながら理解を深めました。
参加した藤田研究員は『VRによって抽象的な現象を実感として捉えられ、さらに霧箱で粒子を直接観察できることで、学びの体験が非常に豊かになる。子どもたちの反応は研究者としても興味深い』と語り、永井教授も『体験型の学習は記憶に残りやすく、学習意欲を高める効果がある。教師が一緒に学ぶスタイルは教育現場に新しい価値を生む』と評価しました。小泉校長は、先端研究の成果を児童が体験的に学べる意義を強調し、今後の教育活動への展開にも期待を寄せました。
相模女子大学小学部は、今後も先端研究と教育現場をつなぐ取り組みを進めていく意向で、今回の授業は専門家・教師・児童が一体となって学ぶ未来型教育の新たな可能性を示す事例となりました。
