○信州大学研究活動上の行動規範
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信州大学(以下「本学」という。)は,その理念の一つに「知的資産と活動を通じて,自然環境の保全,人々の福祉向上,産業の育成と活性化に奉仕する」ことを掲げ,「人類の知のフロンティアを切り拓き,自然との共存のもとに人類社会の持続的発展を目指した独創的研究を推進し,その成果を地域と社会に発信し,若い才能を引きつける研究環境を築く」ことを研究の目標としている。
このため本学は,信州大学教職員行動規範(平成 18 年1月 19 日)のほか研究活動上の行動規範を定める。
このため本学は,信州大学教職員行動規範(平成 18 年1月 19 日)のほか研究活動上の行動規範を定める。
第1 研究者の責任
研究者は,自らが生み出す専門知識や技術の質を担保する責任を有し,さらに自らの専門知識,技術,経験を活かして,人類社会の平和と安全,そして環境の保全に対する責任を有する。
第2 研究者の行動
科学の自律性が社会からの信頼と負託の上に成り立つことを自覚し,自らの研究姿勢を常に点検しつつ正しい信念に基づいて誠実に行動する。また,研究によって生み出される知の正確さや正当性を,科学的にかつ客観的に示す最善の努力をするとともに,科学者コミュニティ,特に自らの専門領域における研究者相互の評価に積極的に参加する。
第3 自己の研鑽
自らの専門知識・能力・技芸の維持向上に努めるとともに,科学技術と社会・自然環境の関係を広い視野から理解できるようにたゆまず努力する。
第4 説明と公開
自ら携わる研究の意義と役割を積極的に公開して説明し,その研究が人間,社会,環境に及ぼし得る影響や起こし得る変化を評価し,その結果を中立性・客観性をもって公表するとともに,社会との建設的な対話を築くように努める。
第5 研究活動
自らの研究の立案・計画・申請・実施・報告などの過程において,この規範の趣旨に沿って誠実に行動する。研究・調査データの記録保存や厳正な取扱いを徹底し,ねつ造,改ざん,盗用,他の学術誌等に既発表又は投稿中の論文と本質的に同じ論文を投稿する二重投稿,論文著作者が適正に公表されない不適切なオーサーシップ及び悪質な意図に基づく論文等の不引用などの研究活動における不正行為を行わず,また加担もしない。
第6 研究環境の整備
責任ある研究の実施と不正行為の防止を可能にする公正な環境の確立・維持も自らの重要な責務であることを自覚し,科学者コミュニティ及び自らの所属組織の研究環境の質的向上に積極的に取り組む。また,これを達成するために社会の理解と協力が得られるよう努める。
第7 研究費の適正な使用
研究費の使用にあたっては,関係法令,学内関係規程等,外部資金による研究において定められた研究助成条件及び使用ルール等を遵守し,研究費を不正に使用しない。
第8 研究対象・環境・安全などへの配慮・生命倫理の尊重
研究への協力者の人格,人権を尊重し,福利に配慮する。また,研究実施上,環境・安全に対して有害となる可能性のあるもの(放射線,RI,遺伝子組換え生物,外来生物,核燃料物質,毒劇物,環境汚染物等)を取り扱う場合には,関係法令,規程及び学会等の指針等を遵守し,ヒトや動物を対象とした研究においては,生命倫理を最大限尊重する。
第9 他者との関係
他者の成果を適切に批判すると同時に,自らの研究に対する批判には謙虚に耳を傾け,誠実な態度で意見を交える。また,他者の知的財産権に係るものに関しては,守秘義務を遵守する。中でも,論文や研究費の審査の過程で知り得たものについては,守秘義務の遵守に厳密な注意を払わなくてはならない。さらに,研究の過程で入手した他者の個人情報の保護に努め適正な取扱いを行う。
第10 差別の排除
教育・研究・学会活動において,人種,性別,地位,思想・宗教などによって個人を差別せず,公平に対応して,個人の自由と人格を尊重する。また,研究上の優位な立場や権限を利用して,その指示・指導等を受ける者に不利益を与えるような言動は取らない。
第11 利益相反
自らの研究,審査,評価,判断などにおいて,個人と所属組織又は異なる組織間の利益の衝突に十分に注意を払い,公共性に配慮しつつ適切に対応する。さらに,国立大学法人信州大学産学連携利益相反ポリシー(平成16年12月15日),国立大学法人信州大学臨床研究に係る利益相反ポリシー(平成18年10月19日)等を遵守する。
附 則
この規範は,平成19年7月19日から実施する。
附 則
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この規範は,平成27年2月19日から実施する。
附 則
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この規範は,平成27年12月16日から実施する。