お知らせ

信州大学文理学部同窓会の解散の報告

 信州大学文理学部は旧制松本高等学校を引き継ぐ形で、昭和24年7月に第1回入学式が行われ、昭和46年4月に廃止されました。卒業生は、人文科学科は608名、社会科学科は363名、自然科学科は330名の合計1,301名でした。

 文理学部同窓会の運営が学部から文理学部卒業生に引き継がれ昭和47年5月に第1回同窓会総会が開催されました。翌年には母校跡地の校舎本館・講堂を除くすべての建物が取り壊されましたが、文理学部同窓会は松高同窓会と連携して跡地保存運動を展開し、校舎・講堂が昭和56年に長野県の県宝に指定され、平成19年には長年の念願が叶い国の重要文化財に指定されました。遺構、跡地は「あがたの森文化会館」、「あがたの森緑地公園」として、市民の文化活動の場、市民の憩いの場として多くの市民の皆様に活用されています。母校の中庭には、学部創立50周年記念事業として同窓会が松本市に贈呈したブロンズの若者裸像『蒼穹』が枝垂桜を背に美ヶ原に向かって手を掲げています。

 平成7年2月に第1回文理東京同窓会が開催され、以後東京近郊の文理卒業生の他学部同窓生への呼びかけにより、信大創立60周年の平成21年に信州大学同窓会連合東京同窓会が設立されました。その苦労と心意気に感謝申し上げます。

 第1回総会で、本会は会員相互の親睦と密接な連携を図ることを目的とし、その為に会報、名簿の発行その他適切な事業を行うとの会則が作られ、同年8月に同窓会会報第1号が発行されて以来、会報は年1回発行され令和7年7月に会報53号が最終号として発行されました。この度、信州大学大学史資料センターにお願いして、全ての会報・記念誌のアーカイブ作業をして頂き、同窓会では、これをもとにDVD「アーカイブ 信州大学文理学部同窓会報」を閉会の記念品として作製しました。

 さらに、第17回入学(最後の入学)の同窓生有志により、信州大学文理学部の存在を永く歴史に留め、後輩へのメッセージとして同窓会報に投稿された文章を再編集して、文理学部同窓会終結記念誌「信州大学文理学部OG&OB人間アトラス」が出版の予定です。

 現在の同窓会参加者は200名弱となり、体力、気力、年齢などを考慮して、解散もやむなしと判断し、令和7年度をもって文理学部同窓会の活動を終了することに致しました。長年のお付き合いありがとうございました。
 文理学部卒業生の皆様にはそれぞれ後継の3学部の同窓会の会員として、大学及び同窓会の発展に寄与されることを願います。


令和7年11月11日     文理学部同窓会  可知 偉行