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トピックス詳細

大学院医学系研究科 循環病態学教室の戴昆さんが、第23回日本心血管内分泌代謝学会学術総会で若手研究奨励賞(YIA)を受賞しました

2019.12.23

 令和元年12月14日~15日に神戸国際会議場で開催された心血管代謝週間(CVMW)において、戴昆さん(大学院医学系研究科循環病態学教室博士課程)が、第23回日本心血管内分泌代謝学会学術総会の若手研究奨励賞(YIA)を受賞しました。
 受賞対象となった研究課題は、「アドレノメデュリン-RAMP3系欠損は、癌関連線維芽細胞(CAF)の活性を抑制し、癌転移を抑制する」です。本研究では、血管やリンパ管の恒常性維持に大きな役割を担っているアドレノメデュリン(AM)と、その受容体活性調節タンパクであるRAMP2とRAMP3の癌の転移における意義を明らかとしました。戴さんは、成体においてRAMP2遺伝子欠損を誘導することが可能な遺伝子改変マウスと全身RAMP3ノックアウトマウス(RAMP3-/-)を作製し、膵癌細胞株を用いて、臓器間転移モデルを作成しました。その結果、AM-RAMP2系は血管恒常性を維持することで転移を抑制する一方、AM-RAMP3系は、がんの微小環境に存在する癌関連線維芽細胞(CAF)を悪性化することで、膵癌細胞の増殖や転移を亢進することを発見しました。選択的なRAMP2の活性化とRAMP3の阻害が癌転移抑制の新たな治療法になることが期待されます。

医学系研究科 疾患予防医科学系専攻 循環病態学教室ホームページ:http://www7a.biglobe.ne.jp/~shindo/

  • 受賞式。右側は学会長の柏原直樹先生(川崎医科大学大学 腎臓·高血圧内科学 教授)