信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 運動中の事故防止

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.2 Vol.2

 はじめに

 昨年に引き続き,運動中の不幸な事故をいかに防止するかについて検討を行った.運動中の事故を防止するための有効な手段は,まず第一に,事故発生時の情報ならびに剖検の資料を,できるだけ数多く収集することである.
 そのために,研究組織の整備,拡充を計り,資料の収集に努め,スポーツによる事故の実態を知るとともに,それを解析し検討するための機会をもった.
 また,中高年者が運動中に起こす心臓事故は,潜在性の虚血性心疾患による可能性が非常に高い.それで,これをあらかじめ発見するための方法を確立するために,超音波心臓断層法や心筋シンチグラフィーによる,事故防止のための運動医学的実験研究とも取り組んだ.
 その他,スポーツの際に発生する事故の原因や,その予防に対する運動医学的知識の啓蒙をスポーツを実施する現場に広く浸透させることも大切であるので,その努力も大いにしたいと考えている.

「デサントスポーツ科学」第2巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 井関敏之*1, 黒田善雄*2, 宇佐美暢久*3, 村上正博*2, 上野正彦*4, 庄司宗介*4, 北村李軒*5
大学・機関名 *1 大阪市立大学, *2 東京大学, *3 住友病院, *4 東京都監察医務院, *5 京都大学

キーワード

運動事故虚血性心疾患超音波心臓断層法心筋シンチグラフィー