スポーツ選手における酸素および炭酸ガスに対する呼吸の応答性
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.3 Vol.3】
52名の柔道選手と43名の陸上中長距離選手の低酸素および高炭酸ガス換気応答を,22名の一般人のそれと比較した.
低酸素換気応答は,Progressive hypoxia 法によって測定した.低酸素感受性の指標であるA(l・min⁻¹・mmHg)の平均値は,柔道選手と陸上長距離選手では,それぞれ295(軽・中・軽重量級選手),458(肥満体型を示さない重量級選手),1155(肥満体型の重量級選手),485(陸上長距離選手)であった.
高炭酸ガス換気応答は, Read の再呼吸法によって測定した.柔道選手では,高炭酸ガス感受性の指標である S (l・min⁻¹・mmHg⁻¹)の平均値は,それぞれ1.53(軽・中・軽重量級選手),1.90(肥満体型を示さない重量級選手),1.77(肥満体型の重量級選手),1.48(一般成人男子)であった.一方,陸上中長距離選手では,それぞれ,1.28(中距離選手),1.38(3000m障害選手),1.55(長距離選手),2.26(競歩選手)であった.
柔道選手では,低酸素および高炭酸ガス換気応答と体重との間には,有意な相関を示した.
肥満体型の柔道選手では,特に低酸素感受性が高かった.
「デサントスポーツ科学」第3巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
低酸素換気応答は,Progressive hypoxia 法によって測定した.低酸素感受性の指標であるA(l・min⁻¹・mmHg)の平均値は,柔道選手と陸上長距離選手では,それぞれ295(軽・中・軽重量級選手),458(肥満体型を示さない重量級選手),1155(肥満体型の重量級選手),485(陸上長距離選手)であった.
高炭酸ガス換気応答は, Read の再呼吸法によって測定した.柔道選手では,高炭酸ガス感受性の指標である S (l・min⁻¹・mmHg⁻¹)の平均値は,それぞれ1.53(軽・中・軽重量級選手),1.90(肥満体型を示さない重量級選手),1.77(肥満体型の重量級選手),1.48(一般成人男子)であった.一方,陸上中長距離選手では,それぞれ,1.28(中距離選手),1.38(3000m障害選手),1.55(長距離選手),2.26(競歩選手)であった.
柔道選手では,低酸素および高炭酸ガス換気応答と体重との間には,有意な相関を示した.
肥満体型の柔道選手では,特に低酸素感受性が高かった.
「デサントスポーツ科学」第3巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 本田良行*1,吉田明夫*1,林文明*1,升田吉雄*1,大藪由夫*2,佐藤宣践*3,宇佐美彰朗*3 |
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大学・機関名 | *1 千葉大学,*2 工学院大学,*3 東海大学 |
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