運動と食塩摂取量
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.3 Vol.3】
成人病とくに循環器疾患の予防の観点から食塩の過剰摂取が問題になり,全国的に低塩運動も展開されている.厚生省は,昭和54年改定日本人の栄養所要量1)の中に,当面の努力目標として,食塩1日109以下を適正摂取量として示した.
しかしながら,重労働,高熱作業などによって多量の発汗を伴う場合の適正食塩摂取量については,まだ定説はない.
Conn 2)は,高熱環境に順応すれば,食塩摂取1日1.9〜3.2gの時,発汗が1日5〜9lに及ぶ場合でも,汗への食塩喪失量は1日0.25〜0.35gにとどまることを観察している.
一方,昭和50年改定日本人の所要量3)の中に,皮膚からの水分喪失量l当り2.87gという数値も出されている.
また,高温下の筋肉労働には0.3%程度の食塩水の飲用4)がすすめられたり,また,運動には水だけの補給で体温上昇を抑制5)できるとも報告されている.
そこで,激しい運動または気温の高い時の運動によって多量の発汗をする人の適正食塩摂取量の解明に資するため,運動群のナトリウム摂取量と,それを反映するといわれている尿中への排泄および発汗の実態を調査した.
「デサントスポーツ科学」第3巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
しかしながら,重労働,高熱作業などによって多量の発汗を伴う場合の適正食塩摂取量については,まだ定説はない.
Conn 2)は,高熱環境に順応すれば,食塩摂取1日1.9〜3.2gの時,発汗が1日5〜9lに及ぶ場合でも,汗への食塩喪失量は1日0.25〜0.35gにとどまることを観察している.
一方,昭和50年改定日本人の所要量3)の中に,皮膚からの水分喪失量l当り2.87gという数値も出されている.
また,高温下の筋肉労働には0.3%程度の食塩水の飲用4)がすすめられたり,また,運動には水だけの補給で体温上昇を抑制5)できるとも報告されている.
そこで,激しい運動または気温の高い時の運動によって多量の発汗をする人の適正食塩摂取量の解明に資するため,運動群のナトリウム摂取量と,それを反映するといわれている尿中への排泄および発汗の実態を調査した.
「デサントスポーツ科学」第3巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 井上寿子*1,片寄真木子*2 |
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大学・機関名 | *1 長崎県立女子短期大学,*2 玉木女子短期大学 |
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