信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 運動時の着帽効果に関する実験的研究(続) ―改良型防暑帽の効果について―

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.4 Vol.4

 緒言

 炎天下における身体活動時では,太陽の輻射熱から頭部を保謹するため,帽子の着用は重要である.
 帽子の防暑効果についての研究は,尾崎1)や馬杉2)の屋外における安静実験の報告があるが,運動時の検討はほとんどみられない.
 著者らは,前報3)において運動時の着帽効果を検討し,着帽が頭頂部皮膚温の上昇と発汗量の増加を抑制することを明らかにしてきた.
 ところで,従来の運動帽は,太陽光の遮へいに役立ったとしても,頭頂部皮膚面からの発汗による蒸れを調節する働きに欠けている。しかしながら,ヘルメットのような二重構造の帽子では,蒸れや蓄熱を抑制し,高い防熱効果を示す報告1,4,5)がある.また,大川6)や肝付7~9)は,帽子内の換気の重要性を考慮し,作業用の防暑通気幅を試作している. 
 今回は,これまでの防暑通気帽を参考に,換気能力をもち,防暑性にすぐれたスポーツ活動用の改良型防暑帽を試作し,安静時の2,3の条件ならびに運動時における改良型防暑帽の効果について検討した.

「デサントスポーツ科学」第33巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 寄本明*1, 岡本進*1, 玄田公子*1, 佐藤尚武*2
大学・機関名 *1 滋賀県立短期大学, *2 滋賀大学

キーワード

輻射熱帽子の防暑効果防暑帽頭頂部皮膚温