信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF ナイロン水着の塩素および塩素/日光堅ろう度について

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.4 Vol.4

 緒言

 スポーツ用衣料はそれぞれの目的によって,特別の性能を要求される場合が多い.水泳用水着は一般にナイロン布が使われており,プールの水が衛生管理上塩素殺菌されているために,活性塩素による染色物の異常退色が消費性能の観点からしばしば問題になっていることは周知のとおりである.
 本研究では,ナイロン水着の塩素水堅ろう度という立場から,酸性染料染色ナイロン布をいろいろなpHの次亜塩素酸ソーダ水溶液で処理し,退色挙動を調べた.
 また,戸外の水泳プールでは真夏の直射日光をうけることも考えられるので,染色布を次亜塩素酸ソーダ水溶液で処理する際に,紫外線を照射した場合の退色挙動を調べ,塩素/日光複合堅ろう度についても検討した.
 さらにナイロン染色布の塩素水処理では,染料の退色のほかに,繊維自身も塩素の作用をうけると考えられる.そこで,いろいろな条件で塩素水処理したナイロン6繊維の機械的性質についても若干検討した.

「デサントスポーツ科学」第19巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 脇田登美司, 宮城寛
大学・機関名 京都工芸繊維大学

キーワード

水泳用水着ナイロン退色挙動線維の内部の構造