信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF スポーツウェアの運動機能性に関する研究 ―スポーツウェアの身体運動に及ぼす緊縛力の影響―

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.4 Vol.4

 要旨

 被服の運動機能性が繊維の素材によって著しく異なるということはよく知られている.低い運動機能性の被服を着用していると,身体の運動機能も低い水準を示すようになるし,また持続的な身体運動を続けるならば,不快感や疲労感をもつようになる.
 本研究は,アクティブ・スポーツウェアにもっとも要求される運動機能性について,自転車エルゴメータと筋電計を用いて身体運動の阻害性を調べた.
 結果を要約すると,以下のようになる.
 (1)筋放電量(mm)―被服緊縛力(g)線図を描いて検討した.
 (2)上記の線図から,スポーツによく熟達した経験者は,エルゴメータを用いて運動する時に主として大腿直筋を用い,慣性を応用して大腿二頭筋の放電量を節約する.
 (3)スポーツに経験の浅い被験者は,自転車エルゴメータの駆動に大腿二頭筋と大腿直筋の両方を同じように用い,疲労し易い.
 (4)被服緊縛力はスポーツの初心者にとって特に重要で,スポーツウェアの設計に大きな影響をもつ.

「デサントスポーツ科学」第13巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 前田幹夫*1, 田中道一*2, 舟橋明男*1, 刈谷三郎*1, 田村和子*1
大学・機関名 *1 高知大学, *2 大阪市大

キーワード

被服運動機能性身体運動アクティブ・スポーツウェア被覆運動拘束性