信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 全館冷暖房校舎の温度条件と空気性状が児童生徒の心身に及ぼす影響に関する実証的研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.4 Vol.4

 緒言

 騒音,大気汚染など地域公害対策の一環として設立された気密な校舎にとって,冷暖房空調設備の導入は不可欠な条件である.温湿度と換気量が自動的に制御される空調設備は,すでに設計段階で在室者の人数・年齢・活動量によって生じる熱エネルギー,発塵量などの予測変量をとり込み,機械側の制御機能が決定されていくわけであるが,そのための基本となる主体側の生活場面におけるデータは非常に乏しいのが現状である.とくに学校での空調と児童の健康管理に際して,主体側の諸反応と環境温度条件とのかかわりあいを明らかにすることは,必要な条件であるとともに,すでに決定されてしまっている人工温度環境下での学校生活が,生徒の健康.安全を阻外しないための健康管理・指導に関する具体的対策を提言することは,今後ますます重要な課題となろう.本研究はこのような視点にたって,実際の教育現場でのいくつかの調査と,人工気候室を用いた基礎実験とを組み合わせ,以下,2つの課題のもとに調査結果の概要を報告する.
 1.冬季暖房時および夏季冷房時の教室内温度条件と空気性状に関する環境保健調査(担当:木村康一,藤沢多嘉央)
 2.温度環境の急激な変化が皮膚温,深部温,血圧および酸素消費量に及ぼす影響に関する実験的研究一とくに夏季冷房教室下での学習が暑熱霞境下での児童の体育授業時の生体に及ぼす影響に視点をあてて(担当:木村康一,藤沢多嘉央,高島二郎,柳井恵子,丸子勝彦)
 なお,1.については,学校保健研究,24(11)1982に投稿済みである.

「デサントスポーツ科学」第10巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 鈴木路子, 木村康一, 藤沢多嘉央, 高島二郎
大学・機関名 東京学芸大学

キーワード

健康管理小学校全館冷暖房