スポーツウェアの品質評価に関する研究

　要旨

　塩素処理水に対する繊維製品の染色堅ろう度試験方法JIS LO884-1977は，現在，スポーツウェアの品質評価に不十分なことが知られている．最近，もし繊維製品がこの試験で合格したものであっても，しばしば実際の使用において著しく色変化することが指摘されている．
　この研究では，繊維製品の品質評価により適当な塩素処理水に対するスポーツウェアの染色堅ろう度を求める新しい試験方法を検討したものである．
　実験は，水道水ならびにプール水の酸化還元電位，殺菌用の有効塩素量，水温，pHの実情を検討し，併せて塩素処理水試験液との関係を求めてみた．また，試験操作中の試験液の安定性を種々な立場から検討した．さらに代表的な染色布を用いて実際面での試験ち種々な塩素処理水試験とを比較した．
　その結果，スポーツウェアの水道水またはプール水に対する変退色を予防するには，洗たく試験機を用いる下表の品質評価試験条件が適当であった．

「デサントスポーツ科学」第6巻/公益財団法人石本記念デサントスポーツ科学振興財団

研究者名	田中道一1, 熨斗秀夫2, 浦畑俊博*3
大学・機関名	1 繊維製品技術研究会, 2 京都工芸繊維大学, *3 帝塚山学院短期大学

キーワード

塩素処理水、繊維製品、染色堅ろう度試験方法、スポーツウェア、品質評価

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