信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 摂取から運動開始までの時間の違いが持久性運動によるエネルギー源の消長に及ぼす影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.6 Vol.6

 要約

 長時間の中等度の運動を実施する場合,食事は運動のどの位前にすませておくのが適切であるかを知るため,本研究を行った.SD系雄ラット48匹を用い,1日2食制で3週間飼育後,対照群と摂食直後,3時間後,6時間後から運動を開始する群に分けた.運動開始直前と3時間の運動終了時に血中基質と組織グリコーゲン含量,脂肪分解能,組織LPL活性を分析し,比較検討して,以下に示す結果を得た.
 1.摂食直後から運動を開始した群は,他の2群に比べ,運動終了時の肝臓と骨格筋のグリコーゲン含量が低値を示した.
 2.摂食3時間後から運動を開始した群は,運動開始時の肝臓と骨格筋のグリコーゲン含量は摂食直後から運動を開始した群と変わらなかったが,運動終了時には摂食直後から運動を開始した群に比べて高値を示した.
 3.摂食6時間後から運動を開始した群は,運動開始前の骨格筋のグリコーゲン含量は他の2群に比べて高かったが,運動終了時には摂食3時間後から運動を開始した群と変わらなかった.
 以上の結果から,運動の直前の食事は適切でないことが示唆された.

「デサントスポーツ科学」第6巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 山本章, 磐井邦子, 稲垣正男
大学・機関名 静岡大学

キーワード

食事運動