信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 温度変化のランニングシューズミッドソール緩衝特性に及ぼす影響について

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.6 Vol.6

 緒言

 ランナーに頻発する障害の一原因として反復性の着地衝撃があげられる.そのような着地衝撃を緩和する手段として,昨今では厚目の緩衝用スポンジ材をミッドソール(中底)材に装備したランニング用シューズが開発されてきた.一般に,多くの緩衝用材料に用いられるスポンジ材は,ゴムまたはプラスチックを主材料とした粘弾性高分子共重合樹脂の架橋発泡体であるが,これらの高分子材料の力学的性質は,温度変化への依存度が高いことでよく知られている.
 したがって,異なる温度下にあっては,必ずしも同様な緩衝効果が期待出来るとは限らない.また,緩衝作用に伴うミッドソール材の内部発熱による温度上昇も,ミッドソール自体の力学的性質に変化をもたらすであろうことが予想された.
 そこで,本研究では外気や,路而温,身体温,または緩衝作用に伴う発熱がミッドソール内部の温度変化に及ぼす影響について,さらには,そのようなミッドソール材内部の温度変化が緩衝材料の緩衝特性に及ぼす影響について検討することを目的とした.

「デサントスポーツ科学」第6巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 木下博*1, 寺岡敏郎*1, 戎利光*2
大学・機関名 *1 兵庫教育大学, *2 福井大学

キーワード

緩衝用スポンジ材ミッドソール(中底)ランニング用シューズジョギングシューズ