信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 早朝運動の安全性に関する循環器学的・生化学的研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.7 Vol.7

 要旨

 本研究は早朝運動時の安全性を検討するため循環器学的・生化学的検査を行なったものである.対象:本学体育科男子学生10名である.方法:運動負荷はトレッドミル走とし,強度は60%VO₂maxとした.実験条件はA:早朝空腹時,B:早朝糖質摂取時,C:昼食後2時間とした.検査項目:①起立試験・寒冷昇圧試験②運動中の心拍数・血圧・心電図③血清生化学検査(BS,IRI,FFA,CPK,UA,LA)である.
 実験成績:①起立試験・寒冷昇圧試験によって,早朝は午後に比して循環調節機能が劣っており,交感神経緊張不良状態を示した.②運動中の心拍数・血圧は条件Aでは開始後15分までは運動に対する順応が遅れた.しかし条件Bでは遅れは見られなかった.③生化学検査ではAにおいて低いBSとIRIを示し,また最も高いFFA地を示した.心電図は異常を呈しなかったが,以上の成績から早朝空腹のジョギングは好ましくないことが判明した.しかし早朝でも糖質を摂取すれば安全であると考えられた.

「デサントスポーツ科学」第7巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 大成浄志, 黒川隆志, 原均
大学・機関名 広島大学

キーワード

早朝運動安全性循環器学的生化学的検査