信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF スポーツ適正という立場からの骨格筋に関する基礎的研究 2.発育およびトレーニングが単位断面積あたりの張力に与える影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.7 Vol.7

 結語

 本研究では,生後発育およびトレーニングにともなうST,FT線維の断面積あたりの最大張力の変化を調べることを目的とした.実験には生後8−86日齢までのICR系雄性マウスのskinned fiberを用い,筋線維タイプの分類,断面積と最大張力の測定を行った.結果は以下の通りであった.
 1.体重,筋線維断面積,最大張力とも生後約50日齢までは著明な増加を示し,それ以後の変化は認められなかった.また,成熟後はFTの方がST線維より,面積に高値を示した.2.トレーニング群において,筋線維肥大また最大張力の増大がみられた.3.断面積あたりの張力は,生後50日齢まで増加した.10日齢群より80日齢群の方が,ST,FT線維断面積あたりの張力は,1.98,1.93とそれぞれ高値を示した.しかし,トレーニングにともなう差および,筋線維タイプによる断面積あたりの張力の差は認められなかった.

「デサントスポーツ科学」第7巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 春日規克
大学・機関名 愛知教育大学

キーワード

骨格筋随意発揮最大筋力FT線維ST線維筋線維断面積