スポーツ適正という立場からの骨格筋に関する基礎的研究 1.酸性プレインキュベーション溶液中のイオンとバッファーがラット骨格筋のmyofibrillar ATPase染色におよぼす影響について
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.7 Vol.7】
要旨
ラットの足底筋を用い,酸性プレインキュベーション溶液中のイオンとバッファーがmyofibrillar ATPase染色に及ぼす影響を調べた.Type I線維の活性化およびType II線維の不活性化の時間経過は,酸性プレインキュベーション溶液中のイオンとバッファーの種類および濃度により異なった.5分以内にType I線維の活性化およびType IIA線維の不活性化が完了する場合に筋線維タイプを明確に分類することができた.100mMクエン酸バッファー(pH4.55〜4.60)はこの条件を満たした.100mMコハク酸バッファー,および100mM酢酸バッファー/100mM KClでもほぼ満足すべき結果を得た.
酸性プレインキュベーション溶液中のイオンやバッファーの種類および濃度によって筋線維タイプの活性化あるいは不活性化の時間経過が異なるのは,イオンやバッファーがそれらの種類や濃度に特有の強度で筋線維蛋白質に直接結合しmyofibrillar ATPase活性を変化させるためであると推論された.
「デサントスポーツ科学」第7巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
ラットの足底筋を用い,酸性プレインキュベーション溶液中のイオンとバッファーがmyofibrillar ATPase染色に及ぼす影響を調べた.Type I線維の活性化およびType II線維の不活性化の時間経過は,酸性プレインキュベーション溶液中のイオンとバッファーの種類および濃度により異なった.5分以内にType I線維の活性化およびType IIA線維の不活性化が完了する場合に筋線維タイプを明確に分類することができた.100mMクエン酸バッファー(pH4.55〜4.60)はこの条件を満たした.100mMコハク酸バッファー,および100mM酢酸バッファー/100mM KClでもほぼ満足すべき結果を得た.
酸性プレインキュベーション溶液中のイオンやバッファーの種類および濃度によって筋線維タイプの活性化あるいは不活性化の時間経過が異なるのは,イオンやバッファーがそれらの種類や濃度に特有の強度で筋線維蛋白質に直接結合しmyofibrillar ATPase活性を変化させるためであると推論された.
「デサントスポーツ科学」第7巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 的場秀樹 |
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大学・機関名 | 山口大学 |
キーワード