信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 最小負荷による呼吸心拍応答の評価

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.8 Vol.8

 要旨

 健康な成人男子6名を対象として,トレッドミルによる歩または走運動に対する,生体の呼吸心拍応答について検討した.
 一回の運動負荷は,持久的な要素をあまり含まない15分以内とし,快調に走れる速さを被検者自身が選択し,その速さまでの数段階における心拍数と呼気ガスを分析した.
 その結果,個人内で,心拍数が定常状態を示しても,酸素摂取量などが不安定な場合があるが,本人がペースをとりやすい速さでは,比較的安定する傾向があること,さらに,個人に特有な速さまでは,酸素摂取量と酸素摂取率に高い相関関係のあることが明らかになった。また,あまり差のない速さであっても,酸素摂取量に違いがある場合もあり,規定された強度による運動負荷試験には,限界があることが示唆された.
 今後,身体的にも心理的にも自然な運動形態に近い条件での負荷方法について検討を加える必要があると思われる.

「デサントスポーツ科学」第8巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 原英喜, 大森俊夫, 長浜尚史
大学・機関名 國學院大學

キーワード

走運動呼吸心拍応答