虚血性心疾患から回復した慢性維持期患者の自己管理による運動の処方作成
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.8 Vol.8】
要旨
監視・指導下の長期的な集団スポーツリハビリテーションによって体力が良好に回復した虚血性心疾患患者10名を対象として,慢性維持期における自己管理運動療法を指導した.
患者毎に処方された訓練心拍数を目標に,監視下で習得した各種軽スポーツを家庭において一回30分,週当り3回以上,6週間実施するよう指導した.結果的にはほぼ全員が散歩を主にして訓練心拍数に達しない低強度の運動を週当り平均4.9回実施していた.運動実施に付随して一部に胸痛や堰吐感があったが軽度で,過負荷による危険はなかった.
この運動療法後,負荷耐容時間および最高心拍数の低下がみられ,本研究における自己管理運動療法では一旦回復した体力水準を維持できなかった.これは監視・指導を離れたため生じた不安によって必要な運動強度が得られなかったためと考えられた.不安テストは上述の点を裏付ける結果となっていた.
「デサントスポーツ科学」第8巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
監視・指導下の長期的な集団スポーツリハビリテーションによって体力が良好に回復した虚血性心疾患患者10名を対象として,慢性維持期における自己管理運動療法を指導した.
患者毎に処方された訓練心拍数を目標に,監視下で習得した各種軽スポーツを家庭において一回30分,週当り3回以上,6週間実施するよう指導した.結果的にはほぼ全員が散歩を主にして訓練心拍数に達しない低強度の運動を週当り平均4.9回実施していた.運動実施に付随して一部に胸痛や堰吐感があったが軽度で,過負荷による危険はなかった.
この運動療法後,負荷耐容時間および最高心拍数の低下がみられ,本研究における自己管理運動療法では一旦回復した体力水準を維持できなかった.これは監視・指導を離れたため生じた不安によって必要な運動強度が得られなかったためと考えられた.不安テストは上述の点を裏付ける結果となっていた.
「デサントスポーツ科学」第8巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 川初清典(現所属:北海道大学)*1, 下村雅昭*2, 伊藤稔*1, 榎本かおり*1, 浜崎博*3, 青戸公一*3, 和田尚*4, 神原啓文*1, 野原隆司*1, 橋本友久*1, 不藤哲郎*1, 橋本哲男*1, 河合忠一*1 |
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大学・機関名 | *1 京都大学, *2 京都市立芸術大学, *3 京都薬科大学, *4 京都教育大学 |
キーワード