信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF スポーツ適性という立場からの骨格筋に関する基礎的研究 2.ミオシンの重鎖成分から見た筋組織

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.8 Vol.8

 要旨

 筋組成を速筋型と遅筋型のミオシンの重鎖成分の異種性から検討を行い,組織化学的筋線維組成との関係を調べた.生後9週齢(体重310g)の雄ラット(Sprague-Dawley系)からヒラメ筋,長指伸筋,足底筋,緋腹筋赤色部,外側広筋白色部,横隔膜,左心室筋を採取し,SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により速筋型と遅筋型ミオシンの重鎖成分を分画し筋におけるその割合を求め,報告されている組織化学的方法による筋線維組成の結果と比較した.
 ミオシンの重鎖成分の異種性により求めた筋組成は組織化学的方法により決定されている筋線維組成と比較的一致した結果が得られることが示された.これはスポーツ適性を検討する上で利用される組織化学的方法による筋線維組成が基礎科学的にも妥当なものである可能性が認められたことを意味する.

「デサントスポーツ科学」第8巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 北浦孝
大学・機関名 金沢大学

キーワード

速筋型遅筋型ミオシン筋線維組成スポーツ適性