信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 血中乳濃度を基準としたスピードスケートトレーニングメニューの開発

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.9 Vol.9

 要旨

 本研究の目的は,現行のスピードスケートの陸上トレーニングの各運動中および後の血中乳酸値を測定し,それを尺度としたトレーニングメニューを開発することである.群馬県スケート連盟所属の高校生10名を被検者に数種のトレーニング中および後に,手掌全体を温浴に浸すことにより動脈血化した末梢血を指尖より採血し,乳酸濃度を測定した.
 短距離選手のための5分間の休憩をはさんだ約45秒間の最大運動を5回繰り返すレペテイショントレーニングの方が,長距離選手のための1分間のインターバルをはさんで90秒間のやや低い強度で運動するインターバルトレーニングよりも,血中乳酸濃度が高かった.またスピードスケートの陸上トレーニングをすれば,血中乳酸濃度はどれも10,M/Z以上になることが明らかになった.
 種目別では自転車を用いた最大運動(17,M/Z)後の方がローラースケートなどのスケート模擬動作トレーニングやウエイトトレーニングの後よりも血中乳酸濃度が高くなることが明らかになった.
 本研究の結果により,同じ目的の数種のトレーニングの選別が行われ,一日のトレーニングを効率化する資料が得られた.

「デサントスポーツ科学」第9巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 田畑泉*1, 入沢孝一*2, 根本勇*3
大学・機関名 *1 鹿屋体育大学, *2 群馬県立嬬恋高校, *3 東邦大学

キーワード

スピードスケート血中乳酸値トレーニングメニュー