高パワー,高持久力を備える骨格筋の特徴とその形成
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.9 Vol.9】
要旨
1)Enduranceおよびsprintの運動負荷刺激によるひらめ筋(SOL)および長吐伸筋(EDL)にそれぞれ含まれる2種類(SO,FOG)および3種類(S0,FOG,FG)の筋線維の応答に対し同一筋細胞を用いて光学および電子顕微鏡学的検索を行った.
2)SOLにおいてendurance群ではSOおよびFOG線維に,sprint群でFOG線維に有意なミトコンドリア容量の増加がステレオロジー分析法によって認められた.FOG線維ではミトコンドリアの数も同時に増加した.
3)EDLではsprint群においてミトコンドリア容量の増加が認められた.
4)EDLにおけるSOおよびFGでは両運動負荷によりミトコンドリア量,数ともに変動を示さなかった.
5) 本研究で用いた運動負荷のプロトコールによりFOGおよびSO線維の酸化系酵素活性能力が向上したものと推察した.
6) 電子線マイクロプローブ分析法による細胞内各種元素濃度は運動によりSOLのKの濃度の低下を除いて変動を示さず,細胞内イオン環境はほぼ一定に保持されていた.
7)ミトコンドリアの膨化およびその機能冗進を誘発させる機構について考察した.
「デサントスポーツ科学」第9巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
1)Enduranceおよびsprintの運動負荷刺激によるひらめ筋(SOL)および長吐伸筋(EDL)にそれぞれ含まれる2種類(SO,FOG)および3種類(S0,FOG,FG)の筋線維の応答に対し同一筋細胞を用いて光学および電子顕微鏡学的検索を行った.
2)SOLにおいてendurance群ではSOおよびFOG線維に,sprint群でFOG線維に有意なミトコンドリア容量の増加がステレオロジー分析法によって認められた.FOG線維ではミトコンドリアの数も同時に増加した.
3)EDLではsprint群においてミトコンドリア容量の増加が認められた.
4)EDLにおけるSOおよびFGでは両運動負荷によりミトコンドリア量,数ともに変動を示さなかった.
5) 本研究で用いた運動負荷のプロトコールによりFOGおよびSO線維の酸化系酵素活性能力が向上したものと推察した.
6) 電子線マイクロプローブ分析法による細胞内各種元素濃度は運動によりSOLのKの濃度の低下を除いて変動を示さず,細胞内イオン環境はほぼ一定に保持されていた.
7)ミトコンドリアの膨化およびその機能冗進を誘発させる機構について考察した.
「デサントスポーツ科学」第9巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 吉岡利忠*1, 竹倉宏明*2 |
---|---|
大学・機関名 | *1 聖マリアンナ医科大学, *2 鹿屋体育大学 |
キーワード