信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 中高年の至適運動処方開発における筋力評価の位置づけ

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.9 Vol.9

 要旨

 おおむね中高年者では,呼吸循環機能より算出した心拍数を運動処方の主たる指標としている.しかしながら,中高年者のスポーツ傷害の原因を考慮に入れたとき,筋力および運動スピードの結果も含めた運動処方の策定が,中高年者にこそ必要であると考えられた.中高年のサッカー愛好家に対してメディカルチェックを実施し,運動要素,呼吸循環機能(運動負荷時),筋力および運動スピードを測定し,中高年者の運動処方における筋力,運動スピードの重要性を検討した.
 その結果,中高年者では,膝関節の屈曲筋力よりも伸展筋力が有意に低下していた.また運動スピードにおいても軽い運動負荷に対する運動スピードの低下より,重い運動負荷に対する運動スピードの低下が大きかった.さらに,中高年者では,呼吸循環機能が低下する割合より,筋力および運動スピードの低下する割合が高いことを知った.

「デサントスポーツ科学」第9巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 白旗敏克, 大畠窪, 森田一, 河野照茂, 小野寺昇, 佐藤美弥子
大学・機関名 東京慈恵会医科大学

キーワード

中高年者呼吸循環機能運動処方筋力運動スピード