信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 加速度情報のフィードバックを用いた水泳のトレーニング法の研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.12 Vol.12

 水泳や短距離走の瞬時速度を計測することは泳(または走)の動作の加減速の因果関係を知るために非常に大切である.瞬時速度データから最大加速度あるいは減速度等の情報を実時間で抽出してプレーヤーに伝達すれば,プレーと結果的なパフォーマンスの因果関係をプレー中に理解させることができ,新しいトレーニング法や技能の開発が可能となる.
 本研究ではこの目的で光学的方法を用いて遠隔点からプレーヤーの動きを実時間で計測できるシステムを開発した.プレーヤーには光再帰性のきわめて強い反射シートを頭部または身体の一部に貼付する.光スキャナーを用いて毎秒360回測定空間内で光ビームを走査し,反射シートからの光再帰時刻を正確に計測して対象の動きを知る.空気中では測定距離10m,20mに対してそれぞれ0.09mm,0.56mmの測定雑音で計測できることがわかった.静水中の対象物に対しては空気中と同精度,動水中では水深10cmの物体に対して測定距離10mの場合0.9mmの精度で計測できた.

「デサントスポーツ科学」第12巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 笠井健, 生田香明, 若吉浩二
大学・機関名 大阪大学

キーワード

水泳短距離走瞬時速度光学的方法反射シート