信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 運動・労働時の肌着の快適性に関する被服衛生学的研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.12 Vol.12

 運動・労働時,とくに発汗を伴う場合の肌着の素材の影響について研究した.素材にはコットン,ウール,キャメル,およびコットン/ポリエステル混紡の4種を選び,同一デザインで肌着を作製し,4人の女子被験者で次の実験をした.20℃または10℃の人工気候室内で,20分間の自転車エルゴメータ作業を負荷した.20℃では0.5clo,10℃では1.5cloになるよう肌着の上に重ね着させた.
 運動と発汗によって衣服下の温湿度は上昇し,安静により回復していくが,この変化はキャメルの肌着で最も小さく,ついでウール,コットン,コットン/ポリエステル混紡の順に濡れがひどく,ことに混紡では皮膚温も低かった.主観的にも発汗による冷たさ,湿感,不快感がキャメルで最小,混紡で最大であった.発汗を伴う運動時,ことに寒冷下では,キャメルが最も有利,ついでウールであると結論された。

「デサントスポーツ科学」第12巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 長田泰公*1, 小林茂雄*2, 芳住邦雄*2, 高野倉睦子(現所属:昭和学院短期大学)*1, 渡邉千種*1
大学・機関名 *1 共立女子短期大学, *2 共立女子大学

キーワード

発汗肌着運動キャメル