信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 一定速度歩行において歩数を変化させることによる呼吸・循環器系への影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.12 Vol.12

 健康あるいは体力の維持と増進を目的として,意図的かつ積極的に運動不足を解消するために,ランニングやジョギングを実施している人は多い.しかし一方では,スポーツ傷害の発生例の多いことも報告9,10,11,12,22)されている.ランニングやジョギングといった走運動による傷害は,体幹や上肢に比較して,膝部や足部などの下肢部に発生しやすく,「Runner's knee」と称されるように特に膝部に多い9,22,23).このような膝部や足部に負担のかかる走運動に替わり,日常的な歩行速度よりも,速度を高めた「速歩」が勧められている1,21).
 一定速度での走行においては,歩数を増減させることにより,酸素摂取量や心拍数も変化することが報告3,4,6,15,16,18,19)されている.歩行においても,歩数を増減させることにより,走行の場合と同様な結果が得られるならば,低速度の歩行であっても,有酸素的作業能改善を目的とした,有効な運動の実施法となることが期待できる.本研究の目的は,歩行速度は一定として,意図的に歩数を増減させた場合の酸素摂取量,心拍数,血圧,RPE(Ratings of Perceived Exertion)について検討することである.

「デサントスポーツ科学」第12巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 田中秀一
大学・機関名 福井大学

キーワード

速歩有酸素的作業能呼吸循環器系の応答主観的運動強度歩行運動