信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 2方向同時撮影による平泳ぎトップスイマーのタイミング動作の解明

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.12 Vol.12

 平泳ぎの手足,体幹および呼吸のタイミング動作を指導実践的立場から把握するために,水中と水上からの2方向同時撮影によるバイオメカニクス的検討を行った,その結果,呼吸所要時間と泳速度との間には有意な負の相関がみられ,呼吸動作をすばやく行うことの重要性が確認された.また,すばやい呼吸動作のあと,最も前面抵抗の少ないグライド姿勢をうまくとれるか否かが平泳ぎのパフォーマンスを大きく左右することがわかった.すなわち,体幹と水面とのなす角度はトップスイマーが顕著に少なく,熟練者,未熟練者の順となった.シンプルなグライド姿勢に至るまでの手足の協応動作がうまく調節されていることが前提と思われる.前面抵抗を少なくする単純な動作ではあるが,流体力学の原理の応用,実践の難しさを再確認させられるものである.一方,揚力を推進力に結びつける手のひらの擢のような動きが観察され,このような推進力を映像解析と合わせて測定,定量化することが今後の課題とされた.

「デサントスポーツ科学」第12巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 合屋十四秋*1, 鶴峰治*2, 高橋繁浩*2
大学・機関名 *1 愛知教育大学, *2 中京大学

キーワード

平泳ぎバイオメカニクス呼吸所要時間映像解析