各種有機酸類による疲労回復促進効果
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.15 Vol.15】
クエン酸および酢酸に疲労の回復を促進する効果があるかどうか調べた.被験者は,金沢大学剣道部男子学生(年齢19〜21歳)14名で,一日の練習後ただちに3gのクエン酸,または酢酸を与え,その1.5時間後に採取した尿について疲労度を測定した.比較対照として,これらの有機酸の代わりに水を与え,同様に採取した尿を用いた.各実験は二回の繰り返しとした.疲労度はドナヂオ値,色度およびpHの測定値について比較検討した.
その結果,クエン酸および酢酸が,運動後の疲労を取り除く上に明らかに有効であることが確認された.なお,この場合においても,これらの酸の投与後,3時間以上経過してから採取した尿での比較では,対照尿と大きな差はみられなかった.また,尿を材料とする疲労度の測定には,色度法が最も簡便であり,pH法は不適当であった.
「デサントスポーツ科学」第15巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
その結果,クエン酸および酢酸が,運動後の疲労を取り除く上に明らかに有効であることが確認された.なお,この場合においても,これらの酸の投与後,3時間以上経過してから採取した尿での比較では,対照尿と大きな差はみられなかった.また,尿を材料とする疲労度の測定には,色度法が最も簡便であり,pH法は不適当であった.
「デサントスポーツ科学」第15巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 山口務 |
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大学・機関名 | 金沢大学 |
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