乳酸性作業閾値からみた車椅子バスケットボール選手の腕作業能
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.15 Vol.15】
これまでの研究で,腕クランキング運動において評価された乳酸性作業閾値;LT(W)は,トレーニングの部位(脚,腕など)別に分けた,種々の運動適応群で比較すると,腕を中心とする運動適応群で最も高い傾向を認めた.さらに,このLTが,縦断的なトレーニングで増加することも確認した.今回,車椅子バスケットボール選手(W群)を対象として,腕運動におけるLTを決定し,これまでの結果と比較・検討した.
その結果,W群は,1)その最高仕事量やLTにおいて座業中心の非トレーニング群よりも有意に高いこと 2)LTの絶対値,ならびに相対値において,非トレーニング群だけでなく,脚トレーニング群よりも高く,とくにLTの相対値ではA群と同等であった.しかし,血中乳酸の除去を表すと考えられる指標においては他の群(L,A群)よりも有意に低い傾向が認められた.
これらの結果は,対麻痺のW群でも,日常のトレーニング(週2日)に加え,年間20回以上の試合などによる運動量の維持が,最高運動量を高めるだけでなく,最大下における運動効率を高める可能性を示唆するものであった.
「デサントスポーツ科学」第15巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
その結果,W群は,1)その最高仕事量やLTにおいて座業中心の非トレーニング群よりも有意に高いこと 2)LTの絶対値,ならびに相対値において,非トレーニング群だけでなく,脚トレーニング群よりも高く,とくにLTの相対値ではA群と同等であった.しかし,血中乳酸の除去を表すと考えられる指標においては他の群(L,A群)よりも有意に低い傾向が認められた.
これらの結果は,対麻痺のW群でも,日常のトレーニング(週2日)に加え,年間20回以上の試合などによる運動量の維持が,最高運動量を高めるだけでなく,最大下における運動効率を高める可能性を示唆するものであった.
「デサントスポーツ科学」第15巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 征矢英昭, 西端泉, 冨樫健二, 加藤桂子, 八木規夫 |
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大学・機関名 | 三重大学 |
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