脊髄損傷者の生理および精神に及ぼす車椅子スポーツ活動の影響
【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.15 Vol.15】
本研究の目的は,脊髄損傷者の身体的および精神的状態に及ぼすスポーツ活動の影響を検討することである.精神に対する効果は抑うつ尺度であるSDS(Self-Rating Depression Scale)得点を求めた.対象者は,199名の対麻痺者および四肢麻痺者であり,運動の程度に応じて,運動群(Active),低運動群(Semi-Active)および非運動群(Inactive)に分けた.
非運動群のSDS得点(46.3)は,他の二群(運動群40、4および低運動群43.1)よりも有意に大きく,抑うつ程度が高いことが示された.身体的効果は最大腕運動中の酸素摂取量(最高酸素摂取り量PeakVo₂)を,運動群(9名)と非運動群(10名)について求め比較した.運動群の最高酸素摂取量(28.6±5.5ml・kg⁻¹・min⁻¹)は,非運動群(22.9±3.1ml・kg⁻¹・min⁻¹)よりも有意に高い値であった.したがって,車椅子スポーツを頻繁に実施している者では,トレーニング効果として有酸素能力が優れており,さらに精神的にも健康であると結論することができる.
「デサントスポーツ科学」第15巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
非運動群のSDS得点(46.3)は,他の二群(運動群40、4および低運動群43.1)よりも有意に大きく,抑うつ程度が高いことが示された.身体的効果は最大腕運動中の酸素摂取量(最高酸素摂取り量PeakVo₂)を,運動群(9名)と非運動群(10名)について求め比較した.運動群の最高酸素摂取量(28.6±5.5ml・kg⁻¹・min⁻¹)は,非運動群(22.9±3.1ml・kg⁻¹・min⁻¹)よりも有意に高い値であった.したがって,車椅子スポーツを頻繁に実施している者では,トレーニング効果として有酸素能力が優れており,さらに精神的にも健康であると結論することができる.
「デサントスポーツ科学」第15巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 | 山﨑昌廣, 入澤雅典, 石井好二郎 |
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大学・機関名 | 広島大学 |
キーワード
脊髄損傷、精神的状態、スポーツ活動、抑うつ尺度、SDS(Self-Rating Depression Scale)、対麻痺者、四肢麻痺者、身体的効果、最大腕運動、車椅子スポーツ