信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 呼吸筋ストレッチ体操の呼吸感覚におよぼす効果

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.16 Vol.16

 収縮中の肋間筋をストレッチするようにデザインされた呼吸筋ストレッチ体操を,39名の慢性呼吸器疾患患者に施行した.呼吸感覚の「苦しさ」か「楽さ」のいずれかの強さを,1本の直線スケールで定量する双方向アナログスケールbidirectional analog scale(BAS)を考案し,試行した.一端が「想像し得る最大限の楽さ」であり,点数は+100点,もう一方の端が「想像し得る最大限の苦しさ」で点数は−100点とした.有効な結果を37名(年齢64.9±5.0歳)より得た.体操前のBAS点数は−8.4±5.9点であり,4つの呼吸筋ストレッチ体操パターンを3回ずつ施行した5分後は,4.0±5.2点と有意(P<0.05)に「楽」な方向へ移動した.呼吸感覚の一種として「楽さ」があること,また,呼吸筋ストレッチ体操は呼吸困難感を軽減するだけでなく,その楽さを増大することが示唆された.

「デサントスポーツ科学」第16巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 渋谷まさと*1, 金丸新*1, 山田峰彦*2
大学・機関名 *1 昭和大学, *2 昭和大学藤が丘病院

キーワード

肋間筋呼吸筋ストレッチ体操慢性呼吸器疾患患者双方向アナログスケール呼吸困難感楽さ