信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 顎口腔系の状態と全身状態との関連に関する研究

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.18 Vol.18

 本研究では,咬合支持領域の異なるスプリントの装着が,前屈時頸部筋力および周囲の筋活動量に如何なる影響を及ぼすかを,運動時に強い噛み締めの見られる,20歳代の男性5名を被験者として検討した.その結果,前屈時頸部筋力は,すべての被験者において最も咬合支持領域の多い7+7スプリント装着時に最大値を示し,7+7,5+5,3+3と後方咬合支持領域が減少するにしたがい,小となる傾向を示した.一方,咬筋,側頭筋の筋活動量はすべての被験者において,7+7,5+5,3+3と後方咬合支持領域が減少するにしたがい,小となる傾向を示し,胸鎖乳突筋,僧帽筋後頸部においても同様の傾向が認められたが,その変化は咀囑筋群に比べわずかであった.したがって,咬合支持領域の少ないマウスプロテクターの使用や,歯欠損を放置したままの口腔内状態では,十分な筋活動が行えず,安全面パフォーマンス等の観点からも,十分な咬合支持領域の確保が必要と思われる.

「デサントスポーツ科学」第18巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 武田友孝, 石上恵一, 島田淳, 月村直樹, 高山和比古, 大木一三
大学・機関名 日本大学

キーワード

咬合支持領域前屈時頸部筋力筋活動量