信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

絹織物への膨潤剤を用いたプリーツ加工

【大分類:3. テキスタイル 中分類:3.3 機能加工 小分類:3.3.1 加工技術

絹織物本来の柔らかさとプリーツ性を両立させた絹織物プリーツ加工品を実現するため,膨潤剤を付与した絹織物に対して,湿熱処理によりプリーツセットするプリーツ加工法を開発した。膨潤剤は,尿素,エチレングリコール,ジメチルスルホキシドを使用した。膨潤剤を利用してプリーツ加工した絹織物のプリーツ性と剛軟性を評価した結果,高いプリーツ性と絹織物本来の剛軟性を両立させた加工品を得た。特に,尿素を利用したプリーツ加工品のプリーツ性が優れていた。また,実施した加工条件範囲の中では,尿素水溶液濃度40%,プリーツセット温度130℃,プリーツセット時間30 分間が優れていた。

【主要参考文献】
(1) 特開2003-49363
(2) 特開2002-371460
(3) 武部猛:「捺染技術のすべて」pp257-259(1972)
(4) 林良之,:「絹の防縮加工」染色工業,Vol.42, No. 4, pp4-5 (1994)
(5) 林良之,清水富男,老田達生,樽井栄満,谷口由希子,岡川逸郎,浅井紀夫,笹倉忠雄:「有機溶媒による絹布の膨潤」繊維学会誌,Vol.48,No. 1, p38 (1992)

アンケート調査(2014年)/信州大学繊維学部Fii
研究者名 武田浩司
大学・機関名 東京都立産業技術研究センター 繊維・化学グループ

キーワード

絹織物プリーツ加工膨潤尿素