スラップスケートが生理学的パラメータと競技成績とに及ぼす影響

　本研究では，「スラップスケート（SS）」速度漸増滑走中の生理学的パラメータの動態を「ノーマルスケート（CS）」と比較するとともに，「SS」滑走中の下肢筋群の筋酸素動態を夏季トレーニング手段としての「スラップローラー（SR）」および「スライドボード（SB）」と比較することを目的とした．さらには，「SS」滑走直後の血中乳酸濃度と競技成績との関連について明らかにすることによって，「SS」の競技力向上に資するトレーニングプログラム立案の基礎資料を得ることを目的とした．
　その結果，1）「SS」滑走中の生理学的パラメータは「CS」に比較して低値を示し，持久性能力を高める効果が示唆された．また，下肢筋群の筋酸素動態の比較から，2）「SS」の競技力向上のトレーニングにおける動作特異性の重要性が明らかにされた．さらには，生理学的パラメータと競技成績との関係から，3）「SS」競技力向上に対するエネルギー獲得機構の特異性が示唆された．

「デサントスポーツ科学」第20巻/公益財団法人石本記念デサントスポーツ科学振興財団

研究者名	根本勇1，中村夏実1，熊川輝男2，下光輝一3，黒田善雄*4
大学・機関名	1 日本女子体育大学，2 群馬県立嬬恋高等学校，3 東京医科大学，4 日本女子体育大学大学院

キーワード

スラップスケート（SS）、生理学的パラメータ、筋酸素動態、筋酸素動態

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