信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 筋音図によるレジスタンストレーニング効果の分析と評価

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.20 Vol.20

 レジスタンストレーニングが随意最大筋力発揮時の神経性要因に与える効果について,筋音図法によって評価する可能性を検討することを目的として,等尺性肘屈曲運動トレーニングを9名の被検者が左腕のみ行った.トレーニングは5秒間の随意最大筋力発揮を1分間間隔で5回行うものであり,1週間に3回,2週間行った.上腕囲,上腕前部皮下脂肪厚,および上腕肘屈筋群の筋厚には両腕間の差,トレーニングによる差は認められなかった.トレーニング前は左腕の随意最大筋力は右腕よりも有意に低かったが,トレーニングによって左腕の随意最大筋力は約11%増加し(p<0.01)左右差は消失した.随意最大筋力の増加に伴う上腕二頭筋の筋電図積分値の増加は有意ではなかったが,筋音図積分値の増加は有意であった(p<0.05).筋音図周波数中央値にはトレーニングによる変化が認められなかった.筋音図積分値の増加によって,レジスタンストレーニングの効果を評価できる可能性が高いことが示唆された.

「デサントスポーツ科学」第20巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 篠原稔*1,神崎素樹*1,市之瀬慈歩*2,福永哲夫*3
大学・機関名 *1 東京大学,*2 日本女子体育大学

キーワード

レジスタンストレーニング随意最大筋力筋音図法等尺性肘屈曲