信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 間欠的低酸素トレーニングが身体パフォーマンスに及ぼす影響

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.20 Vol.20

 本研究の目的は間欠的低酸素暴露と持久的トレーニングとの組み合わせ(間欠的低酸素トレーニング)が平地におけるパフォーマンスおよび呼吸の化学感受性に及ぼす影響を明らかにすることである.14名の被験者を7名づつ間欠的低酸素トレーニング群(AL群),および平地トレーニング群(SL群)に振り分けた.最大酸素摂取量(VO₂max),VO₂max測定時の運動時間(Endurance time),低酸素に対する換気応答(HVR),中枢化学受容器の高炭酸ガスに対する換気応答(HCVR),末梢化学受容器の高炭酸ガスに対する換気応答(HCVRSB)をトレーニング前後に測定した.2週間のトレーニング後,VO₂max,Endurance timeは両群で有意に増加したが,群間で差は見られなかった.HVRはAL群で増加傾向を,SLで有意な低下を示したがHCVR,HCVRSBには変化が見られなかった.これらの結果は,高度4,500mでの2週間の間欠的低酸素トレーニングは平地におけるパフォーマンスに影響を及ぼさないこと,安静時の低酸素および高炭酸ガスに対する換気応答の変化は平地でのパフォーマンスに寄与しないことを示唆している.

「デサントスポーツ科学」第20巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 片山敬章,佐藤靖丈,諸留克史,島典広,森滋夫,石田浩司,宮村実晴
大学・機関名 名古屋大学

キーワード

間欠的低酸素暴露持久的トレーニング最大酸素摂取量運動時間低酸素に対する換気応答高炭酸ガスに対する換気応答