信州大学 繊維学部技術データベース

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PDF 中高年齢者における水中等尺性運動時の血圧応答

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.20 Vol.20

 本研究は,中高年齢者における水中運動の安全性を検証することを目的として,若年者群(Y群)と中高年齢者群(O群)を対象に運動時の血圧応答を観察し,浸水を行う条件(水中試行)と行わない条件(陸上試行)との比較を行った.被験者はY群(8名,年齢25.0±2.1歳,平均±SD)およびO群(8名,年齢53.6±4.3歳)の成人男性であり,水中試行は水温34.6±1.5℃での剣状突起位までの椅座位浸水時に,大腿四頭筋を中心とした等尺性の脚伸展運動を行った.
 陸上での安静時血圧および心拍数は,Y群よりO群で有意に高値であったが,両群とも浸水による有意な変化は認められなかった.一方,等尺性運動時には運動強度の増加に伴った血圧値の増加が観察されたが,中・高年齢者の場合,低・中強度(最大随意収縮力の10%および30%)運動時の血圧値は浸水によって有意に低値となったことから,陸上における軽度の運動時にも血圧の増加が禁忌となる者に対して,水中運動の有用性が期待された.

「デサントスポーツ科学」第20巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 木村真規*1,田中さくら*1,鈴木政登*2,清水桃子*2,永田晟*3
大学・機関名 早稲田大学大学院,東京慈恵会医科大学,早稲田大学

キーワード

水中運動血圧等尺性運動