信州大学 繊維学部技術データベース

Research Seeds

PDF 室内スポーツによる体内時計の強化

【大分類:7. デサントスポーツ科学 小分類:7.21 Vol.21

 継続的な運動が体内時計の調節に関わるか否かを調べる目的で,24名の成人被験者を,時間的制限なしのフリーラン群(F群),23.67時間周期の強制睡眠スケジュールを加えた群(FS群),強制睡眠スケジュールに連日4時間の運動を加えた群(FSE群)に分け,15日間低照度下の時間隔離実験室に隔離し,睡眠覚醒リズム,血中メラトニンリズム,深部体温リズムの変化を調べた.メラトニンリズムの周期は,F群で24.37時間であるのに対し,FS群では24.06時間,FSE群では23.88時間であり,3群間にはそれぞれ統計学的な有意差が認められ,FSE群では強制睡眠スケジュールにほぼ同調した.午前,午後,夜間に2時間1回のみ運動負荷した実験では,午前の運動ではメラトニンリズムに変化は認められず,午後と夜間の運動で位相が後退した.ヒトでは非光因子である運動も体内時計に作用し同調を促進させることが示唆された.

「デサントスポーツ科学」第21巻/公益財団法人 石本記念 デサントスポーツ科学振興財団
研究者名 遠藤拓郎,宮崎俊彦,橋本聡子,勝野由美子,増渕悟
大学・機関名 北海道大学大学院

キーワード

体内時計睡眠覚醒リズム血中メラトニンリズム深部体温